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イカ墨拓本2019
¥ 650,000
第22回岡本太郎現代芸術賞入選展示作品です。 画材:カットキャンバス、ジェッソ、イカ墨、油彩、押しピン サイズ:1690×1190mm イカ墨拓本2019 いついかなるときもイカの支配下で生活しているイカ画家ですが、ゆくゆくはイカになり、イカに共食いされて終わりたいという願望があります。これは1番の願望です。 どうにか叶えたくていつも念じています。 イカになりたい。イカの気持ちを知りたい。いかんともしがたい思い。 毎日イカ墨を使って描いていて、イカそのものでイカを描いているのだと不意に強く意識する瞬間が降ってくることがあり、イカと一緒になれた気がしてそれはとても高揚します。 イカと共にイカを描いている。 もっと、イカを実感したい。筆越しのイカ墨を、もどかしく思います。 イカに少しでも近付くにはいかにして描いたら良いか。 イカはイカ墨で自分の分身をつくります。捕食されそうになるとイカ墨を塊で噴いて、敵がイカ墨のほうを食べて夢中になっている隙に逃げるのです。 私もイカ墨で自分の分身をつくりたい。 自身の肉体をイカにする作品を制作することにしました。肌にイカ墨を塗り、身体のパーツ毎に、イカの構造に倣って、キャンバスに付けて作る作品。イカ墨拓本です。 イカは頭足類です。胴体があってその上に頭があって頭から足(腕)が生えている身体の生き物です。図鑑に載っている写真のイカの身体と同じ配置になるようにします。上から第一〜四腕部分に左右の手足、眼と脳の部分に横顔、口器に唇、漏斗に臀部、外套膜の中には肝臓のある上部に腹部、生殖巣のある下部に胸を、キャンバスに付けて拓をとりました。 イカ墨まみれで、全身をイカに包まれてイカを描きました。 自分の肉体で作った分身のイカ。これでイカに近づけたのだろうか。 制作していくうちに、私には、足りないものがあることと、イカと同じ場所にいないことの現実を突きつけられました。 自分にはイカの持っている触腕や鰭や墨袋がないし、皮膚にはイカ墨を塗ったけど色素胞にはならなかった。 そして私とイカの間には水や空気や、時空、次元の透明の壁がある。 触腕と鰭と墨袋は筆を使って描き足したけど、 キャンバスの余白には海中でもない空中でもない無がある。 私はイカとは違う次元に暮らしている。 イカと私との障壁をなくしたい。余白にイカ墨を塗ってみたけど満たされなかった。イカと身体を繋がりたい。イカの身体全体を覆っている色素胞を上描きしていったら無を埋められそうな気がしました。 色素胞はイカの身体に無数に埋め込まれた色の袋で、イカの筋肉の収縮で面積が変化し、色や模様が次々に目紛しく移り変わります。芸術的なスクリーンのようです。 イカの生きている美しさがみえます。 生まれてから死ぬまで全ての瞬間に色素胞を変化させている。色素胞で、周りに擬態し身を守り、獲物を惑わせ捕食の手段に使い、威嚇や求愛行動など模様のパターンでコミュニケーションをとり、繁殖して命を繋いでいるイカ。 イカは生き物を食べてイカを食べて、イカは生き物に食べられてイカに食べられて、生活が続いています。食べて食べられて地球の全ての生き物がイカを介して繋がっている。境目はなくイカも私も融合できる。 点描し続けていると、段々と自身がイカの色素胞のなかに消滅していき、溶け合うのを感じました。そして色素胞のひとつひとつから、イカが生まれて、幼体になりその身体に浮かび上がった色素胞から次のイカの色素胞へと続いていきます。 多色の色素胞を描きながら、生きているイカのことを想っているうちに、本当はイカも体色を変化させて自身にディスプレイして己の心情を表現しようとしているのではないかという考えに至りました。威嚇や求愛行動のためだけではない心の動き。鮮やかに刻一刻と変わる色。イカのきらめき。 私はイカを表現したいし、イカもイカを表現したい。イカと私は同じ。 イカは、生きること以上に、自身の心を表現させることを大切にしている。イカの心は、表現せずにはいられない美しさだと感じる。 私がイカを描いているのはイカの美しさを表現したいのは、イカと私が繋がっているから、イカに描かされ、描くためイカに生かされているのだと悟りをえました。
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イカトカイ
¥ 1,500,000
イカトカイ(2019) Tokyo Midtown Award アートコンペ 準グランプリ受賞作品 カットキャンバス(約180×300cm) 画材:油彩、イカ墨、コウイカ甲、ケンサキイカ水晶体、アラビアゴム、フィキサチーフ、ジェッソ キャンバスの両面に描画しています。 四隅をハトメ加工しています。 ※フレームや鏡面台座などの什器は付属しません。 東京の時の流れは速い。人間性を殺していかないと生活できない如何ともしがたい社会。みんな、スルメや熨斗イカになっていないか。ネオンの瞬きはいかにも目まぐるしく体色変化するイカの表皮の色素胞のよう。星のない夜空はイカ墨。都会の美しいイカに気づいてもらいたい。そしてイカが生きる海と、地球と宇宙を思い出していかなるときも自分を大切にしてほしい。いかほどの人間と世界を尊重できるか。イカに生かされよう。 イカと都会 都会に張り巡らされたネットワークはイカの星状神経節でできている。 刻一刻と変化していく街の色は目まぐるしく体色変化するイカの表皮の色素砲。 全てが人工物に囲まれていて生命を脅かす天敵もいない環境はイカの生簀。 時の流れの早い東京で人間性を殺しながら生活している人々の眼は、鮮魚になったイカの眼と同じ。 みえるものしかみえていない。大切なことはみえないところにある。 照明が明るすぎて、溢れる情報のコントラストの強いところしかみえなくなっている。 カラフルで明るいモノしかみえない。 闇の中にある曖昧な色のモノはみえていない。 動いているモノしかわからない。 止まっているモノは存在していないことになる。 分かり易い言葉になった表層だけが届く。 言葉に表せられない感覚は、なかったことになる。伝わらない。 ほんとうの本質は裏側でイカの内側にある。 意識ではなく感覚を大切に生きていかねば。 感覚で世の中を見渡す。 表裏天地反転流転 イカトカイイカトカイ イカは貝から進化してきて命をつないで今にいる。 生きるために変えられること変えられないもの。 陸に揚げられ1杯の鮮魚になる前、コンビニで1枚のスルメになる前は、海でうまれて1匹として生きていた実存のイカだった。 みんなは物質ではなく、都会で暮らす生命。 多くの人がそれぞれの次元でイカを見つめる。 自分を海のイカを実存を地球の感覚を思い出す。 いかに生かされているか。みんなイカの眼にみつめられている。
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イカ生 Ikasei
¥ 1,000,000
第22回岡本太郎現代芸術賞入選展示作品です。 イカ生 Ikasei (2019) 画材:カットキャンバス、ジェッソ、アラビアゴム、イカ墨、コウイカ貝殻、アオリイカ表皮、ケンサキイカ水晶体、ハトメ サイズ:1770×2470mm 日本の主食になった米を作る水田と日本で最も消費されてきた海産物であるイカをイカ墨で描き、古代から現代の命をつなぐ食の尊さと自然の素晴らしさを表現する。 空中に巨大な水イカが降臨、共食いをする。それは生の中に死を持っているイカ。天から降り注ぐイカとイカ墨。神話の時代。海から来た女神は出産時にイカにもどる。 まわりの水田の水はイカの青い血液だった。水面は空が反射し青くグラデーションになる。イカは荒々しい自然から美や生を人間のところまでもたらしてくれる神。 生きるための食を支える稲と、スルメ。イカは自身を食べさせて人間の生を支配していた。人々はイカに生かされていた。日本語のイカの語源を辿れば食べ物そのものを意味している。イカのイは語声強調の接頭語、カは食(ケ)が訛ったもの。 イカは、焼く煮る干す刺身、すべての調理法が叶う。主な栄養素はタウリン。イノシン酸が含まれていないのに旨味がある。遊離アミノ酸のグリシン、アラニン、プロリン。美味しく感じるようにできている。 海が思考して築いた土地に田んぼがつくられた。波が侵食して形作られたイカの水槽。風が運んでくるイカ釣り船。世界を照らす漁火。水田の周りの森にはイカの卵の産み付けられた植物。イカ飯、イカ焼き、イカ刺し。イカの過去現在未来はすべて同時に存在する宇宙の今。 円柱形の内と外。イカは透明。生と死がみえる。生も死も美しい。すべてがひとつですべての人の心に宿っている。みんなイカに生かされている。古代からイカを食して生きてきた人々の子孫が私達。私達はイカ。
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スルメイカ臓物
¥ 80,000
SOLD OUT
M8サイズ(455×273mm) 木枠、キャンバス、イカ甲、イカ墨、マイカ、アラビアガム 写真の額装(570×380mm)付きです。
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水平線食べ物
¥ 80,000
SOLD OUT
M8サイズ(455×273mm) 木製パネル、ジェッソ、イカ墨、イカ甲、油彩、マイカ、アラビアガム 写真の額装(570×380mm)付きです。
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水平線生き物
¥ 80,000
M8サイズ(455×273mm) 木製パネル、ジェッソ、イカ墨、イカ甲、油彩、アラビアガム 写真の額装(570×380mm)付きです。
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眼と色素胞
¥ 80,000
M8サイズ(455×273mm) 木製パネル、ジェッソ、イカ墨、顔料、マイカ、アラビアガム 写真の額装(570×380mm)付きです。
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イカ生死
¥ 80,000
SOLD OUT
M8サイズ(455×273mm) 木枠、キャンバス、イカ墨、顔料、マイカ、アラビアガム 写真の額装(570×380mm)付きです。
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解剖アオリイカ
¥ 60,000
SOLD OUT
サイズ:600×200×35mm 画材:キャンバス、ジェッソ、イカ墨、イカ甲、アラビアゴム
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反転アオリイカ
¥ 60,000
SOLD OUT
サイズ:600×200×20mm 画材:グルーキャンバス、ジェッソ、イカ墨、イカ甲、アラビアゴム、油彩
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異化効果
¥ 150,000
SOLD OUT
サイズ:F8(455×380mm) 画材:木製キャンバス、ジェッソ、イカ墨、油彩、マイカ、アラビアゴム
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表裏イカ
¥ 500,000
第22回岡本太郎現代芸術賞入選展示作品です。 画材:カットキャンバス、ジェッソ、イカ墨、セピアペンシル、油彩、ハトメ、(上下の辺を折り込みφ10mm木材を入れています) サイズ:2880×1520mm 表裏イカ 現代では、イカのテクノロジーで人間みんな生活しています。この情報化社会に欠かせない液晶。初期の液晶はイカの肝臓から開発されましたし、これから人工知能の時代。イカの神経は脳型コンピューターの研究に利用されましたし、医療の進歩。イカ墨に含まれるムコ多糖ペプチドには抗癌作用があると言われていますし、イカ墨のセピオメラニンにアレルギー抑制効果があると発見されましたし、地球の環境改善。イカの吸盤の角質環のタンパク質からプラスチックの代替になる素材が作られると発表されました。 イカは人間の情報を管理して、思想を進化させて、肉体の病煩を遠ざけ、ゴミによる環境破壊を解決させようとしている。人間が次の次元にいけるように。人間以外の万物に対しても同じようにイカは操作しているはずです。イカは自身を地球の生き物たちに食べさせてこの世の森羅万象を把握しようとしているし、地球の生を支配しています。みんなイカに生かされている。 このキャンバスの両面に描いたイカの作品について書きます。 片面はカラーの油彩です。 イカの透き通った身体と動く内臓の煌めき、優雅なヒレの動き、大きな眼の魔力、命あるイカの美しさ。生きた姿と、食材や標本になった姿。海中と空中でこれほどに見た目にギャップのある生き物はイカのほかにありません。生と死、虚と実のイカ。 片面はモノクロのイカ墨画です。 何百年より昔からイカ大漁を願う日本の心。宝永7年に刊行された大和本草にあるイカの記述をイカ墨で書し、現在のイカ類の分類と、イカを構成する成分の化学式をセピアペンシルでイカの絵の上に書き写しました。 今日迄積み重ねられてきた世界のイカ研究が、これからも続いていくこと、そしてイカを私たちの営みまでもたらしてくださる皆さま、イカに携わる遍く全てが尊い。 これからもイカに生かされて生活していこうじゃないか。
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アオリイカ水槽
¥ 45,000
木製パネル、ジェッソ、イカ墨、顔料 サイズ:F4(333×242mm)
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生物と食材の眼
¥ 35,000
SOLD OUT
木製パネル、ジェッソ、イカ墨、油彩 サイズ:F3(273×220mm)
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食品サンプルイカ
¥ 30,000
木製パネル、ジェッソ、顔料 サイズ:400×150mm
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イカとスルメ
¥ 25,000
SOLD OUT
木製パネル、ジェッソ、顔料 サイズ:SM(227×158mm)
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額装イカ画小作品
¥ 5,000
額装した水彩イカ画の小作品です。 1個ずつの販売です。 種類をお選びください。 1.コウイカの眼球 額縁、水彩紙、顔料 額縁サイズ:10×8cm 2.イカリング 額縁、水彩紙、顔料、イカ墨 額縁サイズ:10.8×10.8cm 3.解剖スルメイカ 額縁、水彩紙、イカ墨 14.6×8.7cm 4.解剖コウイカ 額縁、水彩紙、顔料、イカ墨 額縁サイズ:13×11cm 5.背側ホタルイカ 額縁、水彩紙、イカ墨 額縁サイズ:14.5×12.5cm 6.いかめし 額縁、水彩紙、顔料、イカ墨 額縁サイズ:11.8×9.7cm
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エロスとタナトス
¥ 50,000
SOLD OUT
サイズ:M8(455×273mm) 画材:キャンバス、イカ墨、油彩、マイカ、アラビアゴム
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イカ画家アトリエキャンバス
¥ 2,500
SOLD OUT
キャンバスにイカ画家のアトリエ風景の写真をプリントしています。 本体サイズ:FSM(15.8cm×22.7cm) キャンバス自体に元から細かな汚れや傷がある場合がございますのでご了承ください。 ※受注制作のため発送まで10日程かかります。
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瀕死
¥ 30,000
SOLD OUT
サイズ:M4(333×190 mm) 画材:キャンバス、ジェッソ、イカ墨、イカ甲、アラビアゴム
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共喰い
¥ 35,000
SOLD OUT
サイズ:M6(410×242mm) 画材:キャンバス、ジェッソ、イカ墨、イカ甲、アラビアゴム
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深海イカ標本
¥ 20,000
SOLD OUT
サイズ:F4(333×242mm) 画材:木製パネル、ジェッソ、イカ墨、イカ甲、アラビアゴム
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食材イカの眼
¥ 40,000
サイズ:F3(273×220 mm)×2 画材:キャンバス、イカ墨、アラビアゴム、油彩
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貝殻
¥ 30,000
サイズ:SM(227×158mm) 画材:キャンバス、イカ甲、顔料、イカ墨、アラビアゴム